硬度を表す『H』って何?
日常
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2022.03.06(Sun) (2022.03.06更新)
スマホに貼る保護フィルムなどに『硬度〇〇H』という表記をよく目にしませんか?
”硬度”というくらいですから何となく「数字が大きければ硬いのかな?」という印象は受けると思います。
しかし、この〇〇Hという表記が何を表しているものなのかはわかっていない方がほとんどだと思います。
そこで今回は〇〇Hという表記が何を表しているのか、どのように計測しているのかをご説明いたします。
一般的にスマホに貼る保護フィルムなどに記載されている”硬度”とは”表面硬度”のことを指します。
正式にはJISで規定されている『塗料一般試験方法 – 第5部:塗膜の機械的性質 – 第4節:引っかき硬度(鉛筆法)』というようです。
塗料塗膜の硬さ、傷のつきにくさを数値で表すための規格になります。
昔から自動車などの塗膜の強さを表すのに主に使われていました。
最近ではスマホに貼る保護フィルムなどの表面ハードコート層の硬さを表すのにもよく使われているようです。
つまり、あの数値は鉛筆の芯の硬さのB、HB、F、H、2H・・・の『H』です。
そしてJIS規格の鉛筆は6B〜9Hまでなので最大硬度は基本的には9Hまでとされています、『硬度9H』と記載している商品などは最大硬度の鉛筆で引っ掻いても傷にならない事を表記しているんです。
※海外には9H以上の硬度の鉛筆があるようです。
鉛筆の木の部分だけを削り、芯が円柱状になるように5~6mm露出させます。
・芯の先端が平らになるように研磨します。
・鉛筆の角度は45度±1度に設置します。
・鉛筆の先が塗膜面に対して750g±10gの負荷を与えます。
・0.5mm~1mm/sの速度で7mm以上の距離を動かして計測します。
・目視で塗膜に引っ掻き傷が生じるまで鉛筆硬度を上げて計測を繰り返します。
・引っ掻き傷が生じなかった最も硬い鉛筆硬度を該当硬度として表します。
この試験は手で計測しても良いとされているそうですが、機械だと加重と角度が正確に計測できるためJISでは上記のような専用の器具を使うように推奨されています。
☆『硬度〇〇H』とは鉛筆の硬さを表す数値。
☆商品などに記載されているのは、その硬さで引っ掻かれても傷がつかない証明。
☆機械を使って正確な計測を行なっている。
☆JIS規格の鉛筆の最大硬度は9H。
硬度9Hのガラスコーティングといえば・・・
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